「ハトのエサをまいている人がいる。フンで汚れて困っています」と相談がありました。
歩道を歩いている高齢の女性がハトのエサ(とうもろこし)を植込みに、人が見ていない時にサッーとまいていくそうです。いけないことと判っていながらまいているので確信犯だと思いますとのこと。
歩道の植込みだけでなく、歩道に面したマンションの植込みにもまいているそうです。
そのため、「ハトにエサをあげないで!」のプレートを作り、貼り付けました。
鳥にエサをあげてはいけない理由は何ですか?
「かわいいから」などの理由で、ハトやすずめなどの野鳥にエサをあげることは、集まる鳥のフンや鳴き声の原因となり、周辺に住んでいる方の迷惑になります。
また、人間がエサをあげることによって、野生鳥獣が自然界で生き抜くために必要となる食べ物を見つける力を失わせ、結果的に生態系のバランスを崩す原因にもなります。
また、ハトにエサをあげることで、ハトの数が異常に増えます。 人を恐れず、自力でエサを探すこともしなくなるため、自然界で自力で生きることができなくなります。 また、エサをもらえることを覚えてしまうと、その周辺に集まってしまい、フンや羽毛による汚染などが発生します。
野生鳥獣へのエサやり
野生鳥獣へのエサやりは、一見、人と鳥獣が触れ合う微笑ましい行為のように思われますが、鳥獣にも人間にも悪い影響をもたらすものとして、以下のようなことが指摘されています。
• 栄養状態がよくなり、エサをもらう特定の種の数が増加する。
• 人間を恐れなくなり、人間からエサとなるものを奪うようになる。
• 人間から与えられるエサに依存し、夜行性動物が昼間に行動するようになるなど生態が変わってしまう。
• 人間との距離が近くなることで、フンや鳴き声などの生活被害を発生させる。
• 人間との距離が近くなることで、様々な感染症の伝播(でんぱ)リスクが高まる。
•エサに群がる鳥獣の間で感染症が広がる。
東京都では、野生鳥獣へのエサやりを行わないように都民の皆さまにお願いしています。
<参考>「ハトにエサを与えないで」環境局ホームページ
公園など公共の場におけるハトのエサやりはそもそも、法律や条例に違反することがあるのでしょうか。
「動物の適切な取り扱いなどについて定めた法律として『動物の愛護および管理に関する法律』(動物愛護法)があります。2020年6月に改正法が施行され、25条では、エサやりなどによって周辺の生活環境が損なわれているときは(騒音・悪臭の発生、動物の毛の飛散、多数の昆虫の発生など)、そうした事態を生じさせた者に対して、都道府県が中止するよう指導、勧告、命令することができると定められています。命令に違反した場合には、50万円以下の罰金に処するとされています(同法46条の2)。
そうなんです。上のアンケートの結果から、
4人に1人はハトや野良猫など野生の動物にエサをやるのは法律違反だと知らなかったのです。
だから、かわいいからと言ってハトやスズメには決してエサをあげないでください。