【秋の受勲】町内の表具師・前川治さんが黄綬褒章を受章されました

すみだマイスターに認定されている前川治さんが、令和5年秋の褒章(黄綬褒章)を 受章され、11月15日、墨田区長に受章の報告をしました。

黄綬褒章とは

昭和30年に制定された、農業、商業、工業等の業務に精励し、他の模範となるよ うな技術や事績を有する方への褒章制度です。

前川さんは表具の製作・修復に長年従事して培った知識・技能を有しており、歌舞伎 の隈取りを写した紙と舞台衣装の布地を合わせた掛軸を多く手掛け、伝統の技能・文 化の普及に貢献しています。

前川表具店は大正9年(1920年)創業。今年で創業103年になります。前川さんは3代 目、現在息子さんも後継者として活躍中です。
また、東京表具内装職業訓練校にて講師として後継者育成に取り組まれているほ か、江戸表具博物館の館長として国内外の方に、江戸表具の魅力を伝えてい ます。小学校にも呼ばれて、江戸伝統の技の伝承について講演もされています。

掛軸「鏡獅子」が東京都知事賞を受賞

2023年開催の「第66回表装内装作品展」では、掛軸「鏡獅子」が東京都知事賞を受 賞されており、卓越した技を表現した作品が高く評価されました。

また、すみだマイスターとして、掛け軸、額、屏風、ふすま、室内インテリアなどに ついて誠実な人柄の前川さんだからこそ、気軽に相談をうけてもらえます。

店内には歌舞伎役者の「隈取り」を写し取った掛軸も多数手掛けており、展示してい ます。「小さな博物館 江戸表具博物館」して事前予約により掛軸、ふすま などの体験ができます。

小さな博物館 江戸表具博物館・前川治

江戸表具師が使用する道具(鉋、鋸、物差等)や襖・掛け軸の制作工程を説明したパ ネルが展示されています。また企画展示として歌舞伎の隈取を掛け軸にしたものをお 見せします。

小さな博物館 江戸表具博物館・前川治
【展示内容】表具職人が使用する道具・機械、襖や掛け軸の製作工程パネル
【技術名称】江戸表具
【住所】墨田区千歳三丁目5番11号  3-5-11 ,Chitose,Sumida-ku,Tokyo,Japan
【最寄駅】都営新宿線森下駅 2分 【バス】千歳三丁目 3分
【開館日】月曜日から日曜日(不定休)<要予約>
※11月下旬から翌1月中旬休館 【開館時間】午前10時から午後4時まで
【電話番号】03-3631-0508
【体験】体験可(要予約)
【代表者】前川 治
【運営団体】前川表具店