高齢者の皆さんに知ってほしい、帯状疱疹の基礎知識
最近、テレビでよく目にする武田アナウンサーの帯状疱疹ワクチン接種のCM。私の妻も罹患しました。たいへん痛がっていました。予防接種をしようと思っています。
帯状疱疹発症の原因は水ほうそうウィルス
多くの人が子どもの頃にかかった水ほうそう。実は、この水ほうそうのウィルスが帯状疱疹の原因です。水ほうそうが治った後も、このウィルスは長い間体内に潜伏しています。普段は体に備わる免疫機能によってウィルスの活動が抑えられていますが、加齢や疲労、病気などで免疫機能が低下すると、ウィルスが再び暴れ出し、皮膚に痛みの伴う発疹が現れることがあります。
これが帯状疱疹と呼ばれる病気なのです。日本人の成人の90%以上は帯状疱疹を発症する可能性があると言われています。
50歳代から発症率が増加
帯状疱疹の発症を抑える免疫機能は、過労やストレスのほか、加齢によっても低下します。帯状疱疹の発症率は50歳代から高くなり、80歳までに約3人に1人が経験すると言われています。
痛みが長く続く、帯状疱疹後神経痛に要注意！
帯状疱疹の症状とは
体の片側や顔・頭皮などに赤い発疹や、ピリピリ、ズキズキする痛みを伴います。症状は上半身に出ることが多く、ときには顔面や頭部にも現れます。その場合、視覚や聴覚に異常が現れることがあり、視力低下や顔面神経麻痺などの症状を呈することもあります。
皮膚症状が治った後も、痛みが残る—帯状疱疹後神経痛
3ヶ月以上痛みが続く場合は、帯状疱疹を神経痛(PHM)と呼ばれます。帯状疱疹後神経痛の症状や程度は人によって異なりますが、皮膚の症状が治っても痛みが残ることがあり、睡眠や日常生活に支障をきたす場合もあります。50歳以上で帯状疱疹を発症した人の約2割がPHMになると言われており、80歳以上の高齢者の方では約3割と、より高くなります。
基礎疾患がある方は、体調疱疹の発症リスク増
高血圧や糖尿病などの基礎疾患がある方はない方に比べて、帯状疱疹の発症リスクが高くなると言うデータもあります。
例えば、帯状疱疹の発症に関連があると報告された。17疾患のある患者さんを対象にした調査・分析では、高血圧の患者さんは帯状疱疹を発症するリスクが約1.9倍、糖尿病は約2.4倍と言うデータが報告されています。
【大事】定期接種の対象の方は、区の保健予防課へ電話してください。03-5608-6191
令和7年度帯状疱疹定期予防接種の対象者
次の事項に該当する方が、令和7年度の対象者で
（1）令和8年3月31日現在、次の年齢の方
・65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳
・101歳以上 ※令和7年度のみ対象
・60歳以上65歳未満でヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能に障害を有する方（身体障害者手帳1級）
（2）過去に帯状疱疹予防接種が完了していない方
対象年齢であっても、原則として、自費・公費に関わらず帯状疱疹予防接種を受けたことがある方は、定期接種の対象外です。
※ただし、2回接種するワクチン（シングリックス）の1回目のみ接種している方は、2回目の接種のみ定期接種の対象となります。
【申請方法】予診票発行の申込み（事前の申込みが必要です。）
対象となる方で、接種を希望する方は、区（保健予防課）に申込みが必要です。
申込開始日 令和7年4月7日（月）から申込みを受け付けます。
対象となる方へは、4月下旬以降に通知はがきを発送しますが、はがきの到着前でも申込みができます。（通知はがきで、接種はできません。）
予診票は、5月以降順次発送しますので、予診票到着までしばらくお待ちください。
また、申込みの受付開始から当面の間は、予診票の即日発行ができませんので、ご了承ください。
申込みの際は、接種を希望するワクチンを（2種類から1つ）を事前に選択のうえ、電子申請、電話、窓口でのいずれかでお申込みください。
（1）電子申請
下記リンクまたはQRコードからアクセスし、入力フォームに必要事項を入力のうえ御申請ください。
※受付時間：24時間
（2）電話での申請
保健予防課 感染症係（電話：
03-5608-6191）まで御連絡ください。
※受付時間：平日8時30分から17時15分まで
※電話が繋がらない場合は、時間をおいて改めて御連絡をお願いします。
（3）窓口での申請
保健予防課 感染症係（すみだ保健子育て総合センター2階）で受付けいたします。
※受付時間：平日8時30分から17時15分まで
※予診票を当日お渡しすることができない場合がありますので、ご承知おきください。
接種方法
事前に実施医療機関を確認のうえ、接種当日は、「予防接種予診票」をお持ちになり、接種をお受けください。その際、自己負担金を医療機関にお支払いください。
接種期間
予診票が到着した日から令和8年3月31日まで
※誕生日の前でも接種できます。
接種費用（自己負担金額）・接種回数
- 生ワクチン（乾燥弱毒性水痘ワクチン）ビケン
4,000円 1回 - 不活化ワクチン（乾燥組換え帯状疱疹ワクチン）シングリックス
11,000円（1回あたり） 2回
50歳以上はワクチンも予防の選択肢です
帯状疱疹を発症した時は、抗ウィルス薬と痛み止めで治療を行います。早めに治療を受けることが重要ですが、栄養バランスの取れた食事、適度な運動、良質な睡眠など、日ごろから規則正しい生活を送り、帯状疱疹の予防を心がけることが大切です。
50歳以上であれば、帯状疱疹の予防接種を受けることもできます。東京都に在住で50歳以上の方は、令和8年3月31日までの1年間、摂取費用の補助を受けられる場合があります。帯状疱疹とその予防については医師にご相談ください。
※50歳以上で定期接種対象者以外の方は、助成があるので区の保健予防課へ問い合わせしてください。電話03-5608-6191
帯状疱疹ワクチンが定期接種に
定期接種とは、予防接種法に基づき、自治体が主体となって実施する。ワクチン接種のことを指します。帯状疱疹は「B類疾病」に位置づけられており、(全額または一部負担)で定期接種を受けることができます。
今年度の対象者は令和7年4月2日から令和8年4月1日までの間に、65歳を超える方です。
令和7年度から5年間の経過措置として、その年度に70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になる方も定期接種の対象となります。
(※ 101歳以上の方については、本年度に限り全員対象となります。) また、60から64歳でヒト免疫不全ウィルスによる免疫の機能の障害があり、日常生活がほとんど不可能な方も対象となります。定期接種の対象者になるのは1人一度だけです。